2022年7月17日(日)に行なわれた鉄道友の会 2022年度定時総会にて、須田寛会長が退任され、佐伯洋顧問が会長に推戴されました。
【退任ご挨拶】
会長退任にあたって
須田 寛
私は7月総会の開催日をもって会長を退かせていただくことになりました。在任中にいただきました会員の皆様方のご支援、ご協力、ご交誼に対しあらためて深くお礼申し上げます。
長い間有難うございました。
会長就任の際 本会のような全国規模の同好者団体の発展のためには会員の増強が大切と考えその努力に励む と申上げました。
しかし結果は増強どころか在任中約700人の会員を失う結果となってしまいました。又私が地方在住地方勤務で休日以外の上京が難しく本部にはほとんど顔が出せず本部行事の拡充努力等会長のなすべき当然の責務も充分果たすことができませんでした。このような結果について会員の皆様方に私の非力をあらためてお詫び申上げる次第です。
今後は地方支部の一会員として行事にも出席させていただき又会員増強に今後私も及ばず乍ら努力して過去の非力を幾分でも償いたいと考えておりますので皆様方のご指導をよろしくお願い申上げます。
会員各位の御健勝と会の発展を祈念し感謝とお詫びのことばといたします。
定時総会にて退任挨拶する須田寛 前会長
【就任ご挨拶】
就任ご挨拶
佐伯 洋
このたびの総会で友の会の会長にご推挙頂きました佐伯と申します。よろしくお願い申し上げます。
まずはじめに、2007年から15年間の長きにわたり本会の会長をお務めになり、その間に数々のご功績を残してこられました前会長の須田寛様に心より敬意を表し、また、深く感謝申し上げる次第です。
さて、私で友の会の会長は8代目になりますが、須田前会長をはじめこれまでの歴代の会長の皆様は国鉄などの元幹部であった方々や高名な学者の方であり、それらの皆様に比べると私自身の経歴はこれまでとはちょっと異質と思われる会員の方々も少なくないと思います。
私の職歴のほとんどは、技術系の行政官として鉄道の安全性向上、事故防止、環境対策、技術開発、我が国の鉄道技術の海外展開などに携わり、また、この10年余りは鉄道車両製造の業界団体に身を置いております。ベテランの会員の方々のご造詣には及ぶべきもありませんが、私自身も鉄道が好きでやってきたこれらの仕事上の経験からは、これまでとは違った視点から友の会を捉えることも出来るのかなと思っております。
友の会の会長としての抱負というと大変におこがましいのですが、まずは須田前会長が進めてこられました鉄道車両や施設などの重要文化財指定については、引き続き関係の皆様方のご指導のもとで進めて参りたいと考えております。また、BL賞や島記念賞等の顕彰活動も積極的に進めたいと思います。会員数の推移や高年齢化、さらに各会合や情報提供の電子化の推進など、難しい課題があることも伺っております。2名の副会長、専務理事、事務局長をはじめとする各役員の皆様方とともにこれらの課題にも取り組んでいかなければと考えております。
今年は我が国で鉄道が開業してから150年、また友の会は来年で70年の節目の年であります。この友の会の歴史のなかでちょうど真ん中の1987年を境に、前半は国鉄、後半はJRとなっております。ということは、これからの友の会の行く末には次の何か新たな鉄道の時代が待っているのではないかと感じるのは私だけでしょうか。座して待つということではなく、むしろ友の会の活動に、その新たな鉄道の時代を拓いていく役割を持たせる必要があるのではないかと思います。
友の会には18の支部と7つの研究会・サークルがあります。私はこれらの支部等の活動こそが友の会の源泉であると考えております。しかしながら、それら支部等の活動が個々の支部等のなかでやや閉じてしまっているのではないでしょうか。活動の一端はRF誌に紹介されてはいるものの、今後は、コロナ禍の副産物とも言える「会合等のオンライン化の進展」で支部の地域に縛られずに相互に参加(ただし支部会費の扱いは検討が必要です)することも可能になってくる気がしています。そのためにも各支部の情報発信を積極的に行うことが必要と考えられます。
以上、会長に就任早々で十分に実態も把握しないままに思うところを述べさせて頂きました。友の会会員の皆様方のご支援やご叱責を頂戴しながら、至らぬ点は多々あるところではありますが、会長としての務めを果たすよう努力して参る所存でありますので、よろしくお願い申し上げます。
佐伯 洋 新会長