謹賀新年
念頭にあたり、皆様方の益々の御健勝、御多幸を祈念申し上げます。
昨年は、皆様方のご努力もあり、毎年続いていた会員数の減少がストップ、逆に若干の増加をみることができました。今年も会員数3,000人の大台を維持することを目標に努力したいと思います。会員の皆様方もご友人やご親戚のなかに愛好の方がおられましたら、是非、友の会へのご入会をおすすめいただきたいと思います。友の会のような愛好者の集まりは会員の輪を広げ、互いの親睦をはかると共に、それを通じた肉声で様々な情報交換を行うことに、その存在意義があると確信します。IT機器等を通じて得る情報とは一味も二味も違ったナマの情報を得ることの価値は何ものにも替え難いものがあります。そして互いの交歓を通じて、鉄道への情熱を高めていくこともできると思います。
一方、鉄道の施設、車両等は貴重な産業文化財であります。時代の、また、技術発展の節目になるような貴重な車両等がどんどん廃車、解体されていくのは如何なものでしょうか。貴重な文化財である車両は国の重要文化財に指定していただくことが望まれます。そして、それらの保存の必要性が公的に認知、支援されることが必要です。そして、そのことを通じて、保存への機運を高めていかねばなりません。鉄道友の会では車両工学等に造詣の深い方々のご指導も得て、文化庁に貴重な車両を重要文化財等に指定いただくべく推薦要望活動を続けています。昨年はこの点でも大きな前進がありました。電気機関車ED40形(アプト式初の国産車)、ED16形(量産の汎用機関車)の2点があらたに重要文化財に指定され、これで車両の重要文化財は9点となりました。
今年の鉄道友の会は引き続き、この二つの活動すなわち、会員増強、重要な鉄道施設、車両等の保存推進のための活動に重点を置いて施策を進めたいと思います。さらに、今年も今ひとつ重点を置きたいのは地域(支部)ごとに行うイベント行事等の強化充実であります。すべての会員が年1回以上ご自分の住所から友の会の行事に参加できることを目標に、各支部にお願いしてさらに、充実した行事をより多く開催したいと考えます。
そのため必要ならば、物心両面において、本部からの支援(講師派遣等も含めて)も行いたいと思いますので、本部へのご提案、ご相談をお待ちしております。
また、ブルーリボン、ローレル賞についても単に贈呈式を行うだけでなく、それを機にその地域での鉄道フェスティバルのような、会員は勿論広く市民の皆さんにも参加していただけるようなイベントを展開することによって、地域における友の会の存在感を高めることも考えたいものと思います。
以上、年頭のご挨拶を兼ねて、ご報告と今年の抱負を申し上げました。皆様方の倍旧のご参加とご協力を期待する次第です。
今年もよろしくお願い申し上げます。
(鉄道友の会会長 須田 寬)