鉄道友の会では、2017年7月1日(土)に東京都北区の北とぴあにて2017年度定時総会を開催しました。
総会の開始にあたり須田寛会長から、会員増強が差し迫った課題であること、鉄道車両の文化財化が必要であること、地方での行事開催など活動強化を推進しなければならないこと、などについての挨拶がありました。
その後、出席者・議決権行使者数の報告があり、本総会の成立を確認。議案書に基づき2016年度運営報告および同収支決算を審議し、質疑応答の後に賛成多数により可決されました。引き続き、2017年度運営計画案および同収支予算案の審議に移り、同様に可決されました。また、2018年度の役員を選考するための役員選考会を構成する代議員の選出についても可決され、総会は無事終了いたしました。
続いて、一般会員応募者も加えて講演会が開催されました。講師は九州旅客鉄道株式会社、取締役鉄道事業本部副本部長兼クルーズトレイン本部長兼運輸部長の福永嘉之氏にお願いし、『BEC819系 交流架線式蓄電池電車「DENCHA」について』と題して約1時間にわたりお話しいただきました。まずは多種多様なJR九州の車両について九州新幹線から在来線に至るまで、そして特徴あるD&S(デザイン&ストーリー)列車についても、プロジェクター画像を使って車両の特徴や運行線区を解説していただきました。次に、鉄道友の会の2017年度ブルーリボン賞車両となったBEC819系「DENCHA」について、その特徴ある仕組みや構造、また構想から817系での実車試験を経て、量産に至るまでの歩みを豊富な画像とともに紹介していただきました。前例のない蓄電池車両ということで、万一の事故での感電等に備えて消防などとも学習会を開催したことや、非電化区間の車両限界が予想以上に小さくてパンタグラフ部分の屋根を低くせざるを得なかったことなど、興味深い事例の紹介もあり、参加者一同、理解を深めることができました。