ブルーリボン賞
該当車なし
ローレル賞:北海道旅客鉄道 731系電車
旅客増加で混雑が著しい札幌圏の通勤通学輸送に対処するため,北海道旅客鉄道が新たに開発した3扉通勤形電車がこの731系電車です。v
その注目すべき特徴は,周辺の非電化区間から札幌都心へ直通運転されるキハ201系気動車1)と最高速度130km/hで総括制御運転できる機構を採用したことです。また寒冷地用車両としては,初めてデッキなし構造として定員増加を図っており,デッキなし構造のため心配されるドア開閉時の寒気流人防止対策として,温風エアカーテンを採用していることも特徴となっています。
このように,我国初の異動力車の総括制御による運転方式2)の採用や,寒冷地での通勤通学輸送に対処する接客機構などを高く評価して1997年のローレル賞に選定することとなりました。
1)この731系電車と総括制御運転をするため新しく開発されたキハ201系気動車は,1997年に入って一般営業を開始したため,今年のプルーリボン・ロ―レル賞の候補車両には該当しませんが,既に本年3月から,この731系電車との総括制御で営業運転を開始しています。
2)異動力車による「協調運転」は,国鉄時代から既に実績はあります。