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2004年 ブルーリボン・ローレル賞選定車両

ブルーリボン賞:四国旅客鉄道 5100形電車 [マリンライナー:2階建て先頭車]

ブルーリボン賞2004

2004年ブルーリボン賞の選定は、有効投票総数3800票のうち650票を獲得して,得票第1位となった四国旅客鉄道(以下、「JR四国」と省略) 5100形電車に決定しました。
この5100形は、瀬戸大橋線快速列車「マリンライナー」の高松寄りに連結されるステンレス製2階建て先頭車で、2003年10月1日のダイヤ改正より営業を開始しています。
「マリンライナー」は、1988年4月の瀬戸大橋線の開通と共に登場した列車で、今日では岡山、高松の両都市圏を密接に結ぶ存在になっていますが、登場以来、JR西日本213系電車が専用車両として使用されてきました。特に、その高松寄りにはパノラマ式のグリーン車クロ212形が連結され、定評がありました。しかし近年、瀬戸大橋をめぐる鉄道の状況は厳しくなっており、それに対して、車両の刷新による路線の活性化を目的として、昨年10月、JR四国5000系とJR西日本223系5000番台が新しく製造され、「マリンライナー」の新しい専用車両となりました。両形式とも、一般車はJR西日本の近畿圏で現在活躍している223系電車をベースに改良を加えた車両ですが、その他に、高松寄りに連結される先頭車として、この5100形が製造され、編成中のシンボルカーとなっています。

5100形の車体は,ステンレス製の2階建て構造に、鋼製の先頭部を付加した構成となっています。外観は、2面構成をベースに、車内からの眺望を考慮したシャープな造形となっている先頭部が印象的ですが、さらにシンボルカーとして、一般車とは全く異なるカラーデザインを採用していることが大きな特徴となっています。客室のうち、最前列は展望席として1列4席を配置したグリーン室となっていますが、このうち運転台直後の2席は、他より高さを上げて眺望に配慮しています。グリーン室はこの他、階上部に合計36席があります。一方、階下席と連結面側の車端室の合計34席は普通車指定席となっています。車端室は主として身障者対応設備となっており、車椅子対応の普通車指定席2席と多目的化粧室が設置されています。また、階上部、階下部にはそれぞれ荷物置場が用意されています。このような設備は、従来の213系電車では2両に分散していましたが、この5100形では1両にまとめ、多様な需要に応えた設計となっていることも特徴です。
このような特徴が、多くの鉄道愛好家に支持されるとともに選考委員会でも評価され、2004年ブルーリボン賞として選定することに決定しました。

ローレル賞

該当車なし

参考:2000年ブルーリボン・ローレル賞対象車両

鉄道名形式・系列
1.
会津鉄道AT-400形気動車
2.
真岡鐵道モオカ14形気動車
3.
京成電鉄3000系電車
4.
帝都高速度交通営団08系電車
5.
北越急行HK100形3100番代電車(ゆめぞら)
6.
名古屋市交通局7000系電車
7.
愛知環状鉄道2000系電車
8.
伊勢鉄道イセ・形気動車
9.
立山開発鉄道1,2客車
10.
西日本旅客鉄道125系電車
11.
阪急電鉄9300系電車
12.
四国旅客鉄道5100形電車
13.
西日本鉄道7050系電車
14.
高千穂鉄道TR-400形気動車
15.
沖縄都市モノレール1000系電車